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繊細さん(HSP)の漢方

2022-10-01

【HSP】という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

 

またの名を『繊細さん』とも呼ばれます。ここ数年、メディアで取り上げられることも多く、書籍もヒットをとばしています。

 

繊細さんは、人口の約 20 % ほど といわれており、その特徴としては、

 

*思慮深く、深く考えてから行動する

*刺激に敏感で疲れやすい

*人の気持ちに振り回されやすく、共感力が高い

*鋭い感覚を持ち、些細なことにも気づく

 

などがあります。病気ではなく、あくまでも生まれ持った気質です。ささいな刺激を敏感にキャッチしやすいため、「疲れやすい、眠れない、頭が痛い、お腹の調子が悪い」などの体調不良を抱えやすい傾向にあります。

 

余談ですが、実は私も HSS 型の HSP です。HSS 型というのは、「刺激追求型」という意味で、人口の6%ほど。別名は「かくれ繊細さん」です。

 

相反する「動」と「静」の特性が共存しており、「アクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状態」なので、人一倍消耗が激しいのだとか。

 

*外に出かけるのは好きだが、人混みや騒音などで疲れてしまい、早く帰りたくなる

*周りからは明るく社交的で元気な人だと思われているが、実はそうではない

*びっくりするような大胆な行動をとるかと思えば、小さなミスを気にしてくよくよする

*やる気のある時とない時の差が激しい

*人付き合いが好きだけど疲れてしまう

*一人になった時、「あの言い方は・・・」「こうしておけば・・・」と一人反省会。

 

もしも、こちらの特徴に共感を感じたら、「かくれ繊細さんのお仲間かもしれません。

 

「私の生きにくさは繊細さんゆえだったのか!」とわかると、ちょっとだけ気持ちが楽になりません?(*^^*)

HSP は人口の 20 % ですから、このブログをご覧の皆様の多くは、該当しないかもしれません。でももしかしたら、ご家族やお友達、お仕事仲間で HSP の方がいらっしゃるかも?

 

HSP って、正直とても生きにくいです。周囲から見て、『なんでこの人は・・。』と思われることも多々あるかもしれません。

 

でも、そう生まれついたものはしょうがないですよね。

 

ならば、本人も周囲もその特性を知り、対策を立てられたら、もっとスムーズに人間関係がまわるのではないでしょうか。

 

そう思ったとき、『あ!漢方にもできることがあるかもしれない!』と思いました。

 

たとえば、【心脾顆粒】という漢方。ふだん店頭では、こんな方に使います。

 

・ 胃腸が弱くて『血』を作り出せず、心や脳へ血を供給できない

・ 過ぎた過去をクヨクヨ思い悩んだり、未来に対する不安を抱きがち

・ 頭であれこれ考えることが多く(思慮過度)、脳の血を消耗しやすい

・ 考えすぎて脳疲労

・ 眠りが浅く、『よく寝た!』感が少ない

 

ね?あれこれ考え過ぎちゃう繊細さんにピッタリだと思いませんか?

 

ちなみに心脾顆粒といえば、最近母が自分で飲んで、ある発見があったようです。それは、

 

朝に心脾顆粒を飲むと、心が平穏になるわぁ・・・。』 ということ。

 

心脾顆粒は眠りの質を良くするので、つい夜を中心に処方しがちです。でも朝に服用すると、やることが山積みで気忙しい(交感神経がバリバリ興奮な)状態を落ち着かせ、気持ちを平穏にしてくれるんです。

 

HSP は焦るとポンコツになる」なんていう方もいます。これ、当事者の私には、痛いほどよくわかります。期限に迫られたり誰かに見られたりすると、焦って緊張してしまい、普段の2割くらいしか力を出せなくなるんですよね。焦るほど頭が回らなくなってミスの原因となり、余計な力みが新たなミスを呼ぶという、なんとも恐ろしい負のスパイラル・・・。(-_-;)

 

朝にタスクが山積みだと、つい焦ってしまいますから、「前もってできる仕事は、前夜にやっておく」「朝も心脾顆粒」「焦ったら、深く深呼吸を2回」等々、できる対策は講じておきたいですね。

 

漢方相談をしていると、「あ・・この方も繊細さんかな?」と感じることがあります。(同じにおいを察知するのでしょうか?(^_^;)) HSP ゆえに色々痛い目にもあいましたが、だからこそお仲間(繊細さん)たちの気持ちも分かりますし、これも漢方相談に活かせるかも!?と思い始めています。

 

漢方には心脾顆粒の他にも、繊細さんの心と身体を整えてくれる処方が色々あります。お悩みの方は、どうぞお気軽にご相談下さいね。